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ブリンクマン指数—『本数×年数』で読む喫煙リスク

看護師国家試験 第112回 午前 第3問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因

国試問題にチャレンジ

112回 午前 第3問

喫煙指数(Brinkman<ブリンクマン>指数)を算出するために、喫煙年数のほかに必要なのはどれか。

  1. 1.喫煙開始年齢
  2. 2.受動喫煙年数
  3. 3.家庭内の喫煙者数
  4. 4.1日の平均喫煙本数

対話形式の解説

博士 博士

今回はBrinkman(ブリンクマン)指数という喫煙リスクの指標を扱うぞ。式は極めてシンプルじゃ。

サクラ サクラ

どんな式ですか?

博士 博士

『1日の平均喫煙本数 × 喫煙年数』じゃ。例えば1日20本を30年吸ってきた人なら、20×30で600になる。

サクラ サクラ

600ってどれくらいのリスクなんでしょう?

博士 博士

一般に400を超えると肺がんのリスクが有意に上昇し、600〜700を超えると肺がんの高危険群とされる。COPDや虚血性心疾患のリスクも上がる。

サクラ サクラ

喫煙開始年齢は関係ないんですか?若くから吸い始めた方が害が大きそうですが。

博士 博士

健康影響の大きさとしては関係するが、Brinkman指数の計算には開始年齢は含まれない。あくまで『総暴露量(ドーズ)』を測る簡便指標なのじゃ。

サクラ サクラ

受動喫煙は?

博士 博士

これも健康影響は重大じゃが、Brinkman指数は本人の能動喫煙だけを対象とする。受動喫煙は別の評価軸で扱うのじゃ。

サクラ サクラ

試験で狙われやすいポイントはどこですか?

博士 博士

『本数×年数』という式、400で肺がんリスク増、禁煙外来の保険適用基準で200以上(35歳未満は不要)が使われる、という3点じゃ。

サクラ サクラ

禁煙外来の保険適用って、他に条件ありますか?

博士 博士

TDS(ニコチン依存症スクリーニング)5点以上、直ちに禁煙を希望、文書による同意の4条件を満たす必要がある。

サクラ サクラ

加熱式たばこはどう扱われますか?

博士 博士

紙巻きに比べ有害物質が減ったとする報告もあるが、ニコチンは含まれ依存性・健康影響は残る。2020年改正健康増進法で屋内は原則禁煙となり、加熱式も規制対象じゃ。

サクラ サクラ

看護師としてBrinkman指数をどう使えばいいですか?

博士 博士

入院時の既往歴聴取でさっと計算し、術後肺合併症や周術期の禁煙支援、慢性疾患管理の基礎データとして活かすのじゃ。

サクラ サクラ

400を超えてなければ安心…ということではないですよね?

博士 博士

その通り。Brinkmanはあくまで目安であり、低値でも喫煙の害はある。『吸わない』が最大の予防策という原則は変わらん。

サクラ サクラ

禁煙支援の具体策は?

博士 博士

行動カウンセリング、ニコチン置換療法(パッチ・ガム)、バレニクリンなどの薬物療法を組み合わせる。再喫煙予防には環境調整と継続的フォローが鍵じゃ。

POINT

Brinkman(ブリンクマン)指数は『1日の平均喫煙本数 × 喫煙年数』で算出される、能動喫煙の総暴露量を示す簡便な指標です。400を超えると肺がんリスクが有意に上昇し、600〜700以上では肺がんの高危険群に分類され、COPDや虚血性心疾患のリスクも高まるため禁煙外来の保険適用基準(200以上、35歳未満は不要)にも利用されています。看護師国家試験では計算式を問う必修問題として頻出であり、開始年齢・受動喫煙・家庭内喫煙者数は算定要素に含まれない点が紛らわしい選択肢として出題されます。臨床では入院時アセスメントでBrinkman指数を算出し、周術期の禁煙指導や慢性疾患管理に活かすことで、患者の長期予後改善に大きく貢献できる基本スキルです。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:喫煙指数(Brinkman<ブリンクマン>指数)を算出するために、喫煙年数のほかに必要なのはどれか。

解説:正解は 4 の『1日の平均喫煙本数』です。Brinkman指数(ブリンクマン指数)は喫煙量の総暴露量を簡便に表す指標で、『1日の平均喫煙本数 × 喫煙年数』で算出されます。値が大きいほど肺がん、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、虚血性心疾患などの発症リスクが高まり、一般に400以上で肺がんの危険性が増加、600〜700以上で肺がんの高危険群とされ、ニコチン依存症治療(禁煙外来)の保険適用基準の一つにもなっています。

選択肢考察

  1. × 1.  喫煙開始年齢

    開始年齢が早いほど健康リスクが高いことは知られているが、Brinkman指数の計算式には含まれない。開始年齢は別の疫学指標で評価される。

  2. × 2.  受動喫煙年数

    受動喫煙による健康影響は重要だが、Brinkman指数は『能動喫煙』の暴露量を示す指標であり、受動喫煙年数は算定要素ではない。

  3. × 3.  家庭内の喫煙者数

    家庭内喫煙者数は受動喫煙の評価因子にはなるが、本人の喫煙量を測るBrinkman指数とは無関係。

  4. 4.  1日の平均喫煙本数

    Brinkman指数=1日の平均喫煙本数×喫煙年数。1日1箱(20本)を20年なら400となり、肺がんリスクが増加する目安に到達する。

ニコチン依存症管理料(禁煙外来)の保険適用基準の一つは『Brinkman指数200以上(35歳未満は不要)』『TDS5点以上』『直ちに禁煙を希望』『文書による同意』などを満たすことである。加熱式たばこも依存性・健康影響が指摘され、2020年の改正健康増進法で屋内原則禁煙が義務化された。看護としては、現病歴聴取時にBrinkman指数を算出し、禁煙支援の必要性をスクリーニングする習慣をもつと良い。

Brinkman指数の算出式(本数×年数)をシンプルに覚えているかを問う必修問題。禁煙外来の適用基準や関連する法改正とセットで理解する。