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外来受療率1位は高血圧—患者調査が映す日本人の通院事情

看護師国家試験 第114回 午後 第2問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因

国試問題にチャレンジ

114回 午後 第2問

令和2年(2020年)の患者調査で外来受療率が最も多い傷病はどれか。

  1. 1.喘息(asthma)
  2. 2.糖尿病(diabetes mellitus)
  3. 3.高血圧性疾患(hypertensive disease)
  4. 4.悪性新生物<腫瘍>(malignant neoplasm)

対話形式の解説

博士 博士

今日は患者調査の「受療率」について学ぶぞ。受療率という言葉、聞いたことはあるかの?

アユム アユム

調査日に医療機関を受診した患者の数を人口10万対で表したもの…でしたっけ?

博士 博士

その通り!正確には「人口10万対の推計患者数」じゃな。入院受療率と外来受療率の2つに分けて公表される。

アユム アユム

令和2年の外来受療率で最も多い傷病が今回の問題ですね。選択肢を見ると、喘息、糖尿病、高血圧、がん…どれも通院していそうですが。

博士 博士

選択肢の中で最も多いのは高血圧性疾患じゃ。日本人の高血圧有病者は約4,300万人と推計されておる。

アユム アユム

4,300万人!3人に1人以上ですね。

博士 博士

そうじゃ。特に高齢者では2人に1人以上が高血圧で、降圧薬の服用や定期的な血圧測定のために月1回程度通院することが一般的じゃ。

アユム アユム

だから外来受療率が高くなるんですね。糖尿病はどうですか?

博士 博士

糖尿病も生活習慣病の代表で外来通院疾患だが、有病者数は約1,000万人と高血圧の4分の1ほど。受療率では高血圧に及ばないのじゃ。

アユム アユム

がんは入院イメージが強いですが、外来通院もありますよね?

博士 博士

最近は外来化学療法も増えておるが、それでも外来受療率としては第10位前後で、選択肢の中では最も低い。

アユム アユム

喘息は呼吸器疾患の中では多いですが、吸入薬で在宅コントロールが基本ですね。

博士 博士

うむ、よく整理できておる。なお、傷病分類別の総数では「消化器系の疾患」が外来受療率の上位に来ることがあるが、これは「う蝕」など歯科受診を含むためじゃ。

アユム アユム

選択肢ごとの順位だけでなく、調査の仕組みまで知っておくと応用が利きますね。

博士 博士

その通り。患者調査は3年に1度の重要統計で、医療政策の基礎資料となる。最新の数値を必ずチェックする習慣をつけるのじゃ。

アユム アユム

生活習慣病対策が看護の重要テーマであることが、統計からも見えてきました。

POINT

令和2年(2020年)の患者調査において、選択肢の中で外来受療率が最も高い傷病は高血圧性疾患です。日本では高血圧有病者が約4,300万人と推計され、生活習慣病の中でも特に多くの人が継続通院・服薬を必要とします。患者調査は3年に1度実施される厚生労働省の基幹統計で、受療率は人口10万対の推計患者数として算出されます。看護師は外来や保健指導の場で、血圧管理・減塩指導・服薬支援を通じて高血圧患者の重症化予防に貢献します。統計データは年により順位が変動するため、最新の患者調査結果を必ず確認しておくことが必修問題対策のポイントです。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:令和2年(2020年)の患者調査で外来受療率が最も多い傷病はどれか。

解説:正解は 3 です。令和2年(2020年)の患者調査における外来受療率(人口10万対)を疾患別にみると、選択肢の中では高血圧性疾患が最も高くなります。日本人の生活習慣病の代表である高血圧は、加齢とともに有病率が上昇し、定期的な通院・服薬が必要となるため、外来受療率が高くなる傾向があります。

選択肢考察

  1. × 1.  喘息(asthma)

    喘息を含む呼吸器系疾患の外来受療率は、選択肢の中では高血圧性疾患より低い。慢性喘息でも吸入薬で在宅管理されるケースが多い。

  2. × 2.  糖尿病(diabetes mellitus)

    糖尿病も外来通院の代表疾患だが、有病率・受療率ともに高血圧性疾患には及ばない。

  3. 3.  高血圧性疾患(hypertensive disease)

    選択肢の中で外来受療率が最も高い疾患。生活習慣病の代表として継続的な通院・服薬を要する。

  4. × 4.  悪性新生物<腫瘍>(malignant neoplasm)

    がんは入院治療を要することが多く、外来受療率としては高血圧性疾患より低い。

患者調査は3年に1度実施される厚生労働省の調査で、推計患者数や受療率を把握する基礎資料となる。受療率には「入院受療率」と「外来受療率」があり、入院受療率では精神及び行動の障害、循環器系の疾患(脳血管疾患を含む)、損傷・中毒及びその他の外因の影響などが上位を占める。傷病分類別の総数では消化器系の疾患(う蝕や歯肉炎を含むため歯科受診が多い)が高くなる年もあるが、選択肢に含まれる4疾患の比較では高血圧性疾患が最多と覚えておく。

患者調査の外来受療率に関する基本知識を問う問題。生活習慣病の中でも特に高血圧が外来通院の代表疾患である点が要点。