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予防の3段階を完全マスター—がん検診はなぜ二次予防なのか

看護師国家試験 第114回 午後 第6問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因

国試問題にチャレンジ

114回 午後 第6問

疾病や障害に対する二次予防の具体的な取り組みはどれか。

  1. 1.がん検診
  2. 2.予防接種
  3. 3.リハビリテーション
  4. 4.健康づくりのための運動

対話形式の解説

博士 博士

今日は予防医学の3段階について学ぶぞ。一次・二次・三次予防、それぞれの違いを説明できるかな?

アユム アユム

一次は病気にならないようにする、二次は早期発見、三次はリハビリ…でしたっけ?

博士 博士

ほぼ正解じゃ。もう少し正確に言うと、一次予防は健康増進と特異的予防、二次予防は早期発見・早期治療、三次予防は機能回復と社会復帰じゃ。

アユム アユム

がん検診はどれに当たりますか?

博士 博士

がん検診は二次予防の代表例じゃ。すでに体内に潜んでいるがんを症状が出る前に発見し、早期治療につなげる取り組みじゃからの。

アユム アユム

予防接種は一次予防ですよね?

博士 博士

その通り。ワクチンで免疫を獲得し、感染症の発症そのものを防ぐ。これは典型的な一次予防じゃ。

アユム アユム

リハビリテーションは三次予防…これは間違いないですね。

博士 博士

うむ。脳卒中後の機能訓練、心臓リハビリ、がん患者の社会復帰支援など、すべて三次予防に含まれる。

アユム アユム

健康づくりのための運動は一次予防ですね。

博士 博士

そうじゃ。健康な人が運動習慣で病気を予防する活動は一次予防。一方、糖尿病患者の運動療法は治療・重症化予防だから三次予防に近い。

アユム アユム

同じ運動でも、対象者の状態によって予防の段階が変わるんですね。

博士 博士

鋭いの。だから「行動」だけでなく「目的と対象」で分類するのが大切じゃ。

アユム アユム

健康診断と特定健康診査も二次予防ですよね?

博士 博士

その通り。特定健康診査はメタボリックシンドロームの早期発見が目的で、二次予防。ただし生活習慣病の発症予防という意味では一次予防の側面もあるのじゃ。

アユム アユム

ちょっと境界が曖昧な部分もあるんですね。

博士 博士

うむ、両者の境界は連続的じゃ。さらに「ゼロ次予防」という概念もあって、社会環境そのものを健康的にする政策レベルの取り組みを指す。

アユム アユム

一次予防の前段階ですね。喫煙率を下げる法律とかですか?

博士 博士

まさにそれじゃ。受動喫煙防止法や食品の塩分表示義務化などがゼロ次予防に該当する。

アユム アユム

看護師として保健指導を行うときに、どの段階の予防かを意識すると関わり方が変わってきそうです。

博士 博士

その視点が大切じゃ。対象者の健康レベルに応じた予防支援が看護の専門性につながる。

POINT

予防医学では、疾病の発症段階に応じて一次予防・二次予防・三次予防の3段階に分類します。二次予防とは早期発見・早期治療によって重症化を防ぐ取り組みで、がん検診、健康診断、人間ドック、特定健康診査などが該当します。一次予防は予防接種や健康教育、運動習慣など発症前の健康増進活動、三次予防はリハビリテーションや再発予防など発症後の機能回復・社会復帰活動です。看護師は対象者の健康レベルを見極め、適切な予防段階の支援を提供する役割を担います。Leavell & Clarkの予防概念は必修問題で頻出するため、具体例とセットで完全に整理しておきましょう。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:疾病や障害に対する二次予防の具体的な取り組みはどれか。

解説:正解は 1 です。予防医学では、疾病の発症や進行段階に応じて一次予防・二次予防・三次予防の3段階に分けます。二次予防とは、すでに発症している(あるいは発症しつつある)疾病を早期に発見し、早期治療によって重症化を防ぐ取り組みであり、がん検診や健康診断、人間ドック、特定健康診査などが代表例です。

選択肢考察

  1. 1.  がん検診

    がん検診は無症状の段階で病変を発見し、早期治療につなげる二次予防の代表例。胃・大腸・肺・乳・子宮頸の5大がん検診が指針で定められている。

  2. × 2.  予防接種

    予防接種は感染症の発症そのものを予防する一次予防。ワクチンで免疫を獲得し罹患を防ぐ。

  3. × 3.  リハビリテーション

    リハビリテーションは疾病・障害発生後に機能回復・再発予防・社会復帰を図る三次予防。

  4. × 4.  健康づくりのための運動

    健康づくりのための運動は疾病発生前の健康増進活動であり、一次予防に分類される。

予防の3段階を整理すると、一次予防は「健康増進・特異的予防」(健康教育、栄養指導、運動指導、予防接種、環境整備)、二次予防は「早期発見・早期治療」(健康診断、がん検診、人間ドック、特定健康診査・保健指導)、三次予防は「機能回復・社会復帰」(リハビリテーション、再発予防、患者教育、就労支援)となる。Leavell & Clarkの予防概念として国試で頻出。

一次・二次・三次予防の分類を問う基本問題。「二次予防=早期発見・早期治療」というキーワードを核に整理する。