加齢で衰えるのはどの能力?
看護師国家試験 第104回 午前 第7問 / 必修問題 / 人間の特性とライフサイクル
国試問題にチャレンジ
加齢によって衰えやすい機能はどれか。
- 1.記銘力
- 2.洞察力
- 3.判断力
- 4.統合力
対話形式の解説
博士
今日は知能と加齢の関係を学ぶぞ。
サクラ
知能には種類があるんですか?
博士
ある。流動性知能と結晶性知能の二つに大別される。
サクラ
流動性知能はどんな能力ですか?
博士
新しい情報を素早く処理したり、記銘したりする能力じゃ。
サクラ
結晶性知能は?
博士
経験で培われる語彙・知識・判断・洞察などじゃ。
サクラ
加齢で衰えるのはどちらですか?
博士
流動性知能の方じゃ。20歳前後がピークで以降ゆるやかに低下する。
サクラ
ということは記銘力が正解ですね。
博士
そう、新しい体験を覚える力は流動性に属するからな。
サクラ
洞察力や統合力は維持されるんですね。
博士
むしろ高齢者は結晶性知能を活用した熟達がみられる。
サクラ
認知症との見分けはどうすれば?
博士
ヒントで思い出せる良性健忘は加齢、ヒントでも思い出せないのが認知症のエピソード記憶障害じゃ。
サクラ
看護では本人の強みを活かす関わりが大事ですね。
POINT
加齢で衰えやすいのは流動性知能に含まれる記銘力。結晶性知能(洞察・判断・統合)は維持されやすく、看護では強みを活かす支援が重要です。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:加齢によって衰えやすい機能はどれか。
解説:正解は1の記銘力です。キャッテルとホーンは知能を「流動性知能」と「結晶性知能」に区分しました。流動性知能は新しい情報の獲得・処理・記銘や計算など神経処理速度に依存する能力で、20歳前後をピークに加齢とともに低下します。結晶性知能は経験・学習で蓄積された語彙・知識・判断・洞察・統合といった能力で、高齢期まで比較的維持されやすいとされます。記銘力(新しい体験を覚える力)は流動性知能に含まれるため、加齢で衰えやすい代表的な機能です。
選択肢考察
-
○ 1. 記銘力
流動性知能に属し、新しい情報を覚え保持する力で、加齢に伴う低下が顕著です。
-
× 2. 洞察力
経験に裏打ちされた結晶性知能で、加齢の影響を受けにくいとされます。
-
× 3. 判断力
知識・経験に基づくため結晶性知能寄りで、認知症などがなければ著しい低下は少ないです。
-
× 4. 統合力
複数の情報を結びつける能力で、経験により培われる結晶性知能の側面が強いです。
加齢に伴う健常な記憶力低下は良性健忘とよばれ、ヒントで思い出せる点が認知症の中核症状(エピソード自体を忘れヒントでも思い出せない)と区別されます。短期記憶・近時記憶は低下しやすく、長期記憶や手続き記憶は保たれやすいことも合わせて押さえましょう。
加齢による認知機能変化(流動性知能と結晶性知能の違い)を問う問題です。
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