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マズローの欲求5段階—社会的欲求はどこ?

看護師国家試験 第111回 午前 第6問 / 必修問題 / 人間の特性とライフサイクル

国試問題にチャレンジ

111回 午前 第6問

マズロー, A. H.(Maslow, A. H.)の基本的欲求の階層で社会的欲求はどれか。

  1. 1.安全の欲求
  2. 2.帰属の欲求
  3. 3.排泄の欲求
  4. 4.睡眠の欲求

対話形式の解説

博士 博士

今日はマズローの欲求階層説を学ぼう。5段階のピラミッド、言える?

アユム アユム

下から生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認の欲求、自己実現の欲求…でしたよね。

博士 博士

完璧だ。今回問われているのは社会的欲求。正解は選択肢2の『帰属の欲求』だよ。

アユム アユム

社会的欲求=帰属の欲求、なんですね。

博士 博士

そうだ。別名『所属と愛の欲求』とも呼ばれ、家族・友人・職場などの集団に属したい、愛されたいという欲求を指す。

アユム アユム

他の選択肢はどこに位置するんですか?

博士 博士

安全の欲求は第2階層、身の安全や経済的安定を求める段階だ。社会的欲求より下位にある。

アユム アユム

排泄の欲求や睡眠の欲求は?

博士 博士

これらは最下層の生理的欲求に含まれる。食欲・睡眠欲・排泄欲・呼吸など、生命維持に直結する本能的欲求だ。

アユム アユム

低次の欲求が満たされないと高次の欲求は出ないんでしたよね?

博士 博士

基本的にはそうだ。お腹が空いていたり命の危険があったりすると、友達関係どころではないという実感的な理論だね。

アユム アユム

看護でどう活用するんですか?

博士 博士

患者のニーズを階層で評価し、優先順位を決めるのに使う。ICUの重症患者では生理的欲求と安全の欲求が最優先、慢性期や回復期では所属感や承認、自己実現が重要になる。

アユム アユム

高齢者の独居や長期入院では社会的欲求の支援が大切ですね。

博士 博士

その通り。面会・レクリエーション・コミュニティへの参加支援などは、まさに社会的欲求へのアプローチだ。

アユム アユム

晩年には第6段階があると聞きました。

博士 博士

『自己超越の欲求』だね。自己実現を超え、他者や社会のために生きるという次元だ。ただし国試では5段階で覚えれば十分だよ。

アユム アユム

承認の欲求と社会的欲求の違いがあいまいです…。

博士 博士

いい質問だ。社会的欲求は『仲間に入れてほしい』、承認の欲求は『尊敬されたい・有能だと認められたい』。前者はつながり、後者は評価と区別しよう。

POINT

マズローは人間の欲求を5段階のピラミッド構造で整理し、下から生理的・安全・社会的・承認・自己実現の順に高次化すると説明しました。社会的欲求=所属と愛の欲求=帰属の欲求で、選択肢2が該当します。排泄・睡眠は生理的欲求、安全の欲求は第2階層です。看護では患者のニーズを階層的に評価し、優先順位を決めて援助する枠組みとして活用されます。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:マズロー, A. H.(Maslow, A. H.)の基本的欲求の階層で社会的欲求はどれか。

解説:正解は 2 です。アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、人間の欲求を低次から高次へと5段階のピラミッド構造で説明しました。下から順に①生理的欲求(食欲・睡眠欲・排泄欲など生命維持)、②安全の欲求(身体的安全・経済的安定)、③社会的欲求(所属と愛の欲求:集団に属したい・愛されたい)、④承認の欲求(他者から認められたい・自尊感情を満たしたい)、⑤自己実現の欲求(自分の可能性を実現したい)の順に積み上がります。社会的欲求は『所属と愛の欲求』とも呼ばれ、家族・友人・職場などの集団の一員として受け入れられたいという欲求を指します。選択肢の『帰属の欲求』はまさにこの社会的欲求に相当します。低次の欲求がある程度満たされると、より高次の欲求が現れるという段階的発達モデルです。

選択肢考察

  1. × 1.  安全の欲求

    安全の欲求は第2階層であり、身の安全や経済的安定を求める欲求です。社会的欲求より下位に位置します。

  2. 2.  帰属の欲求

    帰属の欲求は第3階層の『社会的欲求(所属と愛の欲求)』に該当し、集団に属し愛情を得たいという欲求です。

  3. × 3.  排泄の欲求

    排泄の欲求は最下層の生理的欲求に含まれ、生命維持に直結する基本的欲求です。

  4. × 4.  睡眠の欲求

    睡眠の欲求も生理的欲求の代表例であり、社会的欲求には該当しません。

マズローは晩年、6段階目として『自己超越の欲求』を提唱したとも言われます。看護ではマズロー階層を用いて患者の優先ニーズを評価し、生理的ニーズ→安全→愛と所属→承認→自己実現の順に介入を組み立てます。ICUでは生理的欲求、慢性期では社会的欲求への支援が中心となります。

マズローの欲求階層説のうち、社会的欲求(所属と愛の欲求)を正しく識別できるかを問う基本問題です。