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ハヴィガーストの発達課題を理解しよう

看護師国家試験 第111回 午後 第7問 / 必修問題 / 人間の特性とライフサイクル

国試問題にチャレンジ

111回 午後 第7問

ハヴィガースト, R. J.(Havighurst, R. J.)の発達課題で善悪の区別を学習するのはどれか。

  1. 1.乳幼児期
  2. 2.児童期
  3. 3.青年期
  4. 4.中年期

対話形式の解説

博士 博士

今日はハヴィガーストの発達課題について学ぶぞ。アメリカの教育学者が提唱した生涯発達理論じゃ。

サクラ サクラ

6段階に分かれているんでしたね。

博士 博士

その通り。乳幼児期・児童期・青年期・壮年期・中年期・老年期じゃ。各段階で達成すべき課題があり、達成できると次の段階に進みやすい。

サクラ サクラ

乳幼児期の課題には何がありますか。

博士 博士

0〜6歳の課題として、歩行・食事・会話・排泄の学習、性差の認識、社会的現実への理解、そして『善悪の区別と良心の学習』がある。

サクラ サクラ

幼児のうちから善悪を学ぶんですね。

博士 博士

そうじゃ。しつけを通して『やってよいこと』『いけないこと』を学び、良心の基盤を形成する。コールバーグの道徳性発達理論とも関連する。

サクラ サクラ

選択肢2の児童期の課題は。

博士 博士

6〜12歳の学童期で、読み書き計算などの基本的技能、身体技能、仲間関係、性役割、価値観や道徳の体系化などが中心じゃ。

サクラ サクラ

選択肢3の青年期は。

博士 博士

12〜18歳頃で、自己同一性の確立、両親からの情緒的独立、職業選択への準備、結婚や家庭生活への準備などが課題となる。エリクソンのアイデンティティ確立の時期とも重なる。

サクラ サクラ

選択肢4の中年期は。

博士 博士

45〜65歳頃で、社会的責任の遂行、経済的生活水準の確立、次世代の育成、老親の世話、配偶者との関係維持などが課題じゃ。

サクラ サクラ

では正解は選択肢1の乳幼児期ですね。

博士 博士

その通り。善悪の区別は幼児期から始まり、その後の道徳性発達の基盤となる。

サクラ サクラ

発達課題を学ぶ意義は何ですか。

博士 博士

患者の年齢に応じた心理社会的ニーズを理解し、発達段階に合った看護を提供するためじゃ。小児看護・成人看護・老年看護すべてに関わる基本じゃ。

サクラ サクラ

エリクソンの理論とはどう違うんですか。

博士 博士

エリクソンは心理社会的発達の対立課題(信頼vs不信など)を示し、ハヴィガーストは具体的な生活課題を示しておる。両者を対応させると理解が深まる。

サクラ サクラ

他の発達理論も学びたいです。

博士 博士

ピアジェの認知発達、フロイトの心理性的発達、ボウルビィの愛着理論などもある。看護師国家試験では頻出じゃから、整理しておくとよい。

サクラ サクラ

しっかり覚えたいと思います。

博士 博士

発達理論は看護の全領域に応用できる基礎知識じゃ。

POINT

ハヴィガーストは生涯を6段階に分け、各段階の発達課題を示しました。乳幼児期の課題に『善悪の区別と良心の学習』が含まれます。児童期は基本技能と仲間関係、青年期は自己同一性、中年期は社会的責任と次世代育成が中心課題です。エリクソン理論と対応させて理解すると臨床に役立ちます。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:ハヴィガースト, R. J.(Havighurst, R. J.)の発達課題で善悪の区別を学習するのはどれか。

解説:正解は 1 です。ハヴィガーストは人生を乳幼児期・児童期・青年期・壮年期・中年期・老年期の6段階に分け、それぞれに達成すべき発達課題を提示しました。乳幼児期(0〜6歳)には、歩行・食事・排泄・会話などの基本的な身体機能の獲得に加え、『善悪の区別と良心の学習』が含まれます。道徳性の芽生えは幼児期にみられ、以降の段階の基盤となります。

選択肢考察

  1. 1.  乳幼児期

    乳幼児期の発達課題に『善悪の区別と良心の学習』が含まれており、本問の正解です。

  2. × 2.  児童期

    児童期(6〜12歳)は読み書き計算・身体的技能の習得・仲間関係の発達・社会的役割の学習などが中心課題です。

  3. × 3.  青年期

    青年期(12〜18歳)は自己同一性の確立・職業選択への準備・経済的独立への志向などが課題となります。

  4. × 4.  中年期

    中年期(45〜65歳頃)は次世代の育成・社会的責任の遂行・老親の世話などが発達課題となります。

ハヴィガーストの発達課題は、身体的成熟・社会的要請・個人の価値観の3つの源泉から生じるとされます。類似の発達理論としてエリクソンの心理社会的発達理論(8段階)があり、乳児期の『基本的信頼vs不信』、幼児期の『自律性vs恥・疑惑』などと対応させて整理すると理解が深まります。

ハヴィガーストの発達段階における乳幼児期の発達課題『善悪の区別と良心の学習』を理解しているかを問う問題です。