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大泉門が教えてくれる赤ちゃんのサイン—1歳半の閉鎖目安

看護師国家試験 第112回 午後 第6問 / 必修問題 / 人間の特性とライフサイクル

国試問題にチャレンジ

112回 午後 第6問

大泉門が閉鎖する時期に最も近いのはどれか。

  1. 1.6か月
  2. 2.1歳6か月
  3. 3.2歳6か月
  4. 4.3歳6か月

対話形式の解説

博士 博士

今日は大泉門について学ぶぞ。赤ちゃんの頭のてっぺんにあるぺこぺこした部分じゃ。

アユム アユム

触ると柔らかいあの部分ですね。なぜ赤ちゃんには穴があるんですか?

博士 博士

正確には穴ではなく、骨と骨の間の膜性部分じゃ。前頭骨と左右の頭頂骨の間のひし形を大泉門、後頭骨と頭頂骨の間の三角形を小泉門という。

アユム アユム

何のためにあるんですか?

博士 博士

主な役割は2つ。1つは分娩時に頭蓋骨が重なり合って産道を通れるようにする『骨重積(モールディング)』の許容。もう1つは生後に脳が急速に発達するための成長余地の確保じゃ。

アユム アユム

なるほど、脳の成長に合わせて骨が広がるんですね。いつ閉じるんですか?

博士 博士

大泉門は平均1歳6か月前後、12〜18か月で閉鎖する。小泉門はそれより早く、生後2〜3か月頃に閉じる。

アユム アユム

小泉門の方が先に閉じるんですね。

博士 博士

そうじゃ。小さい分早く閉じると覚えるとよい。

アユム アユム

閉鎖が早すぎたり遅すぎたりすると問題ですか?

博士 博士

非常に重要な観点じゃ。早期閉鎖は頭蓋縫合早期癒合症や小頭症、遅延は先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)、くる病、水頭症、ダウン症候群などを疑う。

アユム アユム

大泉門で病気のサインもわかるんですか?

博士 博士

フィジカルアセスメントの要じゃ。陥凹は脱水のサイン、膨隆や緊張は頭蓋内圧亢進—髄膜炎、水頭症、頭蓋内出血などのサインじゃ。

アユム アユム

泣いている時に少し盛り上がるのは大丈夫ですか?

博士 博士

それは生理的。血圧上昇で一時的に膨らむだけで、泣き止むと元に戻る。持続的な膨隆や緊張が問題じゃ。

アユム アユム

どうやって観察すればいいんですか?

博士 博士

静かに座った、もしくは抱っこされた状態で、指で軽く触れる。通常は頭皮と同じ高さか、わずかにへこんだ感じ。脈動を感じることもある。

アユム アユム

大泉門は1歳半健診でも確認しますか?

博士 博士

うむ、母子健康手帳にも記載欄がある重要項目じゃ。発達評価の一環として確認される。

アユム アユム

赤ちゃんの頭の構造には驚きが多いです。

博士 博士

進化の妙じゃな。看護師・助産師は大泉門の観察を通して脱水や脳圧の変化を早期発見できる。新生児・乳児ケアの基本技術じゃ。

POINT

大泉門は前頭骨と左右の頭頂骨の間のひし形膜性部分で、分娩時の骨重積と生後の脳発達のスペース確保という2つの役割を持ちます。閉鎖時期は平均1歳6か月前後(12〜18か月)で、小泉門はそれより早く生後2〜3か月で閉じます。乳児のフィジカルアセスメントでは、陥凹が脱水、膨隆が髄膜炎や水頭症など頭蓋内圧亢進のサインとなり、早期閉鎖は小頭症、閉鎖遅延はクレチン症やくる病を疑います。1歳半健診の評価項目であり、母子健康手帳にも記載されます。看護師は大泉門の観察を通して脱水や脳圧変化を早期に把握でき、新生児・乳児ケアの基本技術として必ず押さえておくべき知識です。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:大泉門が閉鎖する時期に最も近いのはどれか。

解説:正解は 2 の1歳6か月です。大泉門は前頭骨と左右の頭頂骨の間にあるひし形の膜性部分で、出生時には約2〜3cm四方の大きさがあります。頭蓋骨の縫合部が骨化するに伴い徐々に小さくなり、概ね生後12〜18か月(平均1歳6か月前後)で閉鎖します。出産時は大泉門と小泉門があることで、産道を通過する際に骨重積(モールディング)が可能となり、頭部の変形を許して分娩が進みます。

選択肢考察

  1. × 1.  6か月

    生後6か月の時点では大泉門はまだ開いている。この時期に閉鎖している場合は小頭症や狭頭症など頭蓋早期癒合が疑われる。

  2. 2.  1歳6か月

    大泉門の標準的な閉鎖時期(生後12〜18か月)に合致する。小児の発達評価の基本指標の1つ。

  3. × 3.  2歳6か月

    この時期までに閉鎖していない場合は閉鎖遅延とされ、くる病、水頭症、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)、ダウン症候群などを疑う。

  4. × 4.  3歳6か月

    この時期では大泉門は完全に閉鎖している。開いたまま残っている場合は明らかな異常であり精査が必要。

小泉門は後頭骨と頭頂骨の間の三角形の膜性部分で、生後2〜3か月頃までに閉鎖する(大泉門よりも早い)。大泉門の観察は乳児のフィジカルアセスメントで重要で、陥凹は脱水のサイン、膨隆・緊張は頭蓋内圧亢進(髄膜炎、水頭症、頭蓋内出血など)のサインとなる。泣いている時の一時的な膨隆は生理的で問題ない。閉鎖が早すぎる場合は頭蓋縫合早期癒合症、遅すぎる場合はくる病や甲状腺機能低下症を疑う。母子健康手帳にも大泉門の開閉記録欄があり、1歳半健診の重要評価項目である。

乳児の解剖学的発達マイルストーンとして大泉門閉鎖時期(1歳6か月前後)を問う必修問題。小泉門(2〜3か月)との違い、脱水や頭蓋内圧亢進の観察点も押さえたい。