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仰臥位の褥瘡は仙骨と踵!体位別好発部位を整理

看護師国家試験 第109回 午後 第24問 / 必修問題 / 患者の安全・安楽を守る看護技術

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第24問

仰臥位における褥瘡の好発部位はどれか。

  1. 1.踵骨部
  2. 2.内顆部
  3. 3.膝関節部
  4. 4.大転子部

対話形式の解説

博士 博士

今回は褥瘡の好発部位の問題じゃ。体位ごとに異なるから整理が肝心じゃぞ。

アユム アユム

褥瘡ってどうしてできるんですか?

博士 博士

一番の原因は持続的な圧迫じゃ。毛細血管を圧迫して血流が途絶えると、2時間ほどで組織がダメージを受け始める。だから骨が突出して皮下脂肪が少ない部位にできやすいのじゃ。

アユム アユム

仰臥位ではどこが好発部位ですか?

博士 博士

仙骨部が最多、次いで踵骨部、肩甲骨部、後頭部、肘頭部じゃ。今回の選択肢では踵骨部が該当する。

アユム アユム

仙骨が一番多いのはなぜですか?

博士 博士

仰臥位では体重の大部分が仙骨部にかかり、しかも皮下脂肪が薄いからじゃ。加えて尿失禁や発汗で湿潤しやすく、摩擦・ずれの力も加わって悪循環になる。

アユム アユム

踵も意外と発生しやすいんですね。

博士 博士

そうじゃ。踵は骨が突出しておる上、自重で押しつけられる。踵部には専用のクッションを入れて浮かせる除圧が基本じゃ。

アユム アユム

側臥位ではどこが好発しますか?

博士 博士

大転子部、外果部、耳介部、肩峰部などじゃ。今回の選択肢のうち大転子部・膝関節部・内顆部は側臥位関連と考えると分かりやすい。

アユム アユム

予防の基本は体位変換ですよね。

博士 博士

うむ。2時間ごとが原則じゃが、近年は体圧分散マットレスの性能が上がり、必ずしも2時間にこだわらず患者の状態で調整することも推奨されておる。

アユム アユム

栄養状態も関係ありますか?

博士 博士

大ありじゃ。低アルブミン血症、貧血、脱水は褥瘡発生と治癒遅延の主因。BMIが低い、エネルギーとタンパク質摂取量が少ない患者は特に注意じゃ。

アユム アユム

褥瘡ができてしまったらどう評価するんですか?

博士 博士

日本褥瘡学会のDESIGN-R2020が標準的な評価ツールじゃ。深さ、滲出液、大きさ、炎症感染、肉芽、壊死、ポケットの7項目でスコア化し、治癒過程を客観的に追えるようにしておる。

アユム アユム

ブレーデンスケールはリスク評価でしたね。

博士 博士

その通り。知覚の認知、湿潤、活動性、可動性、栄養、摩擦とずれの6項目で評価し、14点以下でハイリスクとみなされる。

アユム アユム

予防から治療まで、看護師のアセスメントが中心なんですね。

POINT

仰臥位における褥瘡の好発部位は仙骨部が最多で、次いで踵骨部、肩甲骨部、後頭部、肘頭部です。大転子部や外果部、内顆部、膝関節部は側臥位での好発部位であり、体位ごとに圧迫を受ける骨突出部が異なる点が出題の核心です。予防にはブレーデンスケールによるリスク評価、体圧分散マットレスの使用、踵部の浮かし、栄養管理、スキンケア、適切な体位変換が組み合わされます。発生後はDESIGN-R2020での経時評価と湿潤環境を整えた創傷管理が重要で、看護師の観察とアセスメントが治癒の成否を大きく左右します。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:仰臥位における褥瘡の好発部位はどれか。

解説:正解は 1 の踵骨部です。褥瘡は持続的な圧迫により軟部組織の血流が遮断されて発生する皮膚・皮下組織の損傷で、皮下脂肪が薄く骨が突出した部位に好発します。仰臥位では仙骨部が最も頻度が高く、次いで踵骨部、肩甲骨部、後頭部、肘頭部が好発部位となります。選択肢の中で仰臥位に該当するのは踵骨部のみで、他は側臥位の好発部位です。

選択肢考察

  1. 1.  踵骨部

    踵骨部は仰臥位で下肢の自重が集中し、踵骨の突出と薄い皮下組織により圧迫を受けやすい。仙骨部に次ぐ好発部位で、踵部保護用クッションや除圧マットの使用が推奨される。

  2. × 2.  内顆部

    内顆部(足関節内側の骨突出)は仰臥位ではマットレスに直接接触しにくく圧迫されにくい。下肢を交差させた側臥位や交叉脚位で好発することがある。

  3. × 3.  膝関節部

    膝関節部は仰臥位では主に接触面ではない。側臥位で両膝が重なる際、下側の膝内側と上側の膝内側の圧迫・摩擦で褥瘡が発生しやすい。

  4. × 4.  大転子部

    大転子部は大腿骨の突出部で、側臥位における代表的な好発部位。仰臥位ではマットレスに接触しないため褥瘡は発生しにくい。

体位別の褥瘡好発部位を整理する。(1)仰臥位:仙骨部>踵骨部>肩甲骨部>後頭部>肘頭部。(2)側臥位:大転子部、外果部、耳介部、肩峰部、腸骨稜、膝関節部(内・外)。(3)腹臥位:前額部、頬骨部、肩峰部、腸骨稜、膝蓋部、足趾。(4)車椅子坐位:坐骨結節部、尾骨部、踵部。予防にはブレーデンスケール等でリスク評価を行い、2時間ごとの体位変換、体圧分散マットレス、踵部の浮かし、栄養状態の改善、スキンケアが基本となる。DESIGN-R分類でステージ評価をし、浅い褥瘡には湿潤環境療法、深い褥瘡にはデブリードマンと創傷被覆材を選択する。

仰臥位で直接マットレスと接触する骨突出部を問う必修問題。側臥位の好発部位との区別が得点の鍵。