看護師関連法規、能力開発の努力義務はどこに?
看護師国家試験 第107回 午前 第66問 / 健康支援と社会保障制度 / 健康を支える職種に関する法や施策
国試問題にチャレンジ
看護師が自ら進んで能力を開発することの努力義務を定めているのはどれか。
- 1.医療法
- 2.労働契約法
- 3.教育基本法
- 4.看護師等の人材確保の促進に関する法律
対話形式の解説
博士
看護師関連法規はいくつも似た名前があるが、区別できるかのう?
アユム
保健師助産師看護師法、看護師等の人材確保の促進に関する法律、医療法などですね。
博士
保健師助産師看護師法、いわゆる保助看法は何を定めておる?
アユム
看護師・准看護師・保健師・助産師の身分、業務独占、名称独占、守秘義務などです。
博士
では人材確保法、つまり看護師等の人材確保の促進に関する法律は何を定めておるのかの?
アユム
1992年制定で、看護師不足への対応として養成強化、処遇改善、ナースセンター事業などを定めています。
博士
その中に自己研鑽の努力義務があるんじゃが、具体的にどう書いてある?
アユム
第6条で、看護師等は保健医療の重要な担い手としての自覚のもと、自ら進んで能力の開発と向上に努めることが規定されています。
博士
なぜこの法律が制定されたんじゃ?
アユム
1990年前後の看護師不足が深刻で、養成と就業支援を強化する必要があったからです。
博士
医療法は何を定めておるんじゃった?
アユム
医療提供体制、病院や診療所の開設基準、医療計画、医療従事者の人員配置基準などです。個人の能力開発規定はありません。
博士
労働契約法は?
アユム
労働者と使用者の契約ルールです。雇止めや解雇の規定が中心で、職種特有の規定はありません。
博士
教育基本法は?
アユム
日本の教育全般の基本理念です。学校教育、義務教育、社会教育の原則が定められています。
博士
ナースセンター事業とは何かのう?
アユム
都道府県ごとに設置され、潜在看護師の再就業支援、無料職業紹介、研修の提供を行う事業です。
博士
この法律は雇用者側にも義務を課しておるぞ。
アユム
病院開設者に対して、処遇改善や研修機会の確保などの努力義務がありますね。
博士
よし。人材確保法は「看護師の自己研鑽+雇用者の支援」を両輪で進める法律と覚えるとよいぞ。
POINT
看護師等の人材確保の促進に関する法律は1992年制定の看護師確保を目的とした法律で、第6条に看護師自身の能力開発努力義務が、開設者には処遇改善と研修機会の確保が規定されています。医療法・労働契約法・教育基本法とは対象範囲が異なるため、選択肢の法律の目的を整理して覚えましょう。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:看護師が自ら進んで能力を開発することの努力義務を定めているのはどれか。
解説:正解は4です。看護師等の人材確保の促進に関する法律(1992年制定)の第6条では「看護師等は、保健医療の重要な担い手としての自覚の下に、自ら進んでその能力の開発及び向上を図るとともに、自信と誇りを持ってこれを看護業務に発揮するよう努めなければならない」と規定されており、これが看護師の自己研鑽の努力義務の法的根拠です。
選択肢考察
-
× 1. 医療法
医療法は医療提供の理念、病院・診療所・助産所の開設基準、医療従事者の人員配置基準、医療計画などを定める法律で、看護師個人の能力開発について努力義務を規定する法律ではありません。
-
× 2. 労働契約法
労働契約法は労働者と使用者の労働契約に関する基本ルール(契約締結・変更・終了など)を定めた法律で、職種を特定した能力開発規定はありません。
-
× 3. 教育基本法
教育基本法は日本の教育の根本理念と基本方針を定めた法律で、学校教育や家庭教育全般を対象としています。看護師特有の能力開発に関する規定は含まれません。
-
○ 4. 看護師等の人材確保の促進に関する法律
本法は看護師不足への対策として1992年に制定され、看護師等の養成強化、処遇改善、ナースセンター事業による再就職支援を柱とします。この中に看護師自らの能力開発努力義務が明記されています。
看護師に関連する法律は、身分法である保健師助産師看護師法、人材確保法、医療法、労働基準法、労働安全衛生法などが重要です。特に人材確保法は病院等の開設者にも看護師の処遇改善と研修機会確保の努力義務を課しており、看護師本人と雇用者の双方に自己研鑽・能力開発を求めている点が特徴です。
看護師の能力開発に関する努力義務を規定している法律を正しく識別できるかを問う問題です。
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