地球温暖化と温室効果ガス
看護師国家試験 第105回 午後 第3問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因
国試問題にチャレンジ
地球温暖化をもたらす温室効果ガスはどれか。
- 1.酸素
- 2.水素
- 3.窒素
- 4.二酸化炭素
対話形式の解説
博士
今日は地球温暖化をもたらす温室効果ガスの問題じゃ。環境と健康は看護の基盤じゃぞ。
サクラ
温室効果ガスって具体的に何があるんですか?
博士
代表はCO2、メタン、一酸化二窒素、フロン類の4つ。京都議定書ではこれらにHFCs、PFCs、SF6を含めた6種類が削減対象になったのじゃ。
サクラ
なぜ温室効果が起きるんですか?
博士
太陽光で温められた地表から放射される赤外線を、これらのガスが吸収・再放射することで地表付近の気温が保たれる。濃度が上がるとこの効果が強まり温暖化するのじゃ。
サクラ
選択肢は酸素、水素、窒素、二酸化炭素ですね。
博士
正解は4の二酸化炭素。化石燃料の燃焼、森林伐採、セメント生産で大気中濃度が産業革命前の280ppmから400ppmを超えるまで上昇しておる。
サクラ
1の酸素はどうですか?
博士
酸素は空気の21%で生命に必須じゃが、赤外線を吸収せず温室効果はない。
サクラ
2の水素は?
博士
水素も温室効果ガスには含まれない。燃焼しても水になるだけで、脱炭素燃料として期待されているくらいじゃ。
サクラ
3の窒素は空気の大部分ですよね。
博士
そう、窒素は大気の78%じゃが、二原子分子で赤外線を吸収しないため温室効果はないのじゃ。
サクラ
CO2以外の温室効果ガスの強さも気になります。
博士
良い視点じゃ。温室効果係数はCO2を1とするとメタンは約25、N2Oは約300、SF6に至っては約23,900じゃよ。ただし大気中の絶対量ではCO2の寄与が最大なのじゃ。
サクラ
看護との関係はありますか?
博士
温暖化は熱中症、デング熱などの媒介感染症、花粉症の増悪、極端気象による災害被害増加など健康影響が大きい。環境問題は公衆衛生の重要テーマじゃ。
サクラ
よくわかりました。
POINT
地球温暖化の主要な温室効果ガスはCO2で、ほかにメタン、N2O、フロン類があります。酸素・窒素・水素は赤外線を吸収せず温室効果はありません。温暖化は熱中症や感染症分布の変化など健康に直結する課題であり、看護師も理解しておくべきテーマです。必修ではCO2=温室効果ガスの代表として覚えましょう。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:地球温暖化をもたらす温室効果ガスはどれか。
解説:正解は 4 です。地球温暖化の主因となる代表的な温室効果ガスは二酸化炭素(CO2)で、ほかにメタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、フロン類(HFCs、PFCs、SF6など)が挙げられます。温室効果ガスは大気中で太陽からの赤外線放射を吸収・再放射し、地表付近の気温を上昇させます。化石燃料の燃焼、森林破壊、セメント生産などで大気中のCO2濃度は産業革命前の約280ppmから400ppmを超える水準まで上昇しています。
選択肢考察
-
× 1. 酸素
酸素(O2)は大気の約21%を占め生命維持に必須ですが、赤外線吸収能がなく温室効果はありません。
-
× 2. 水素
水素(H2)は可燃性ガスですが温室効果ガスには分類されません。燃焼しても水しか発生せず、脱炭素燃料として注目されています。
-
× 3. 窒素
窒素(N2)は大気の約78%を占める最大成分ですが、二原子分子で赤外線を吸収せず温室効果はありません。
-
○ 4. 二酸化炭素
二酸化炭素は温室効果への寄与が最大の気体で、化石燃料燃焼や森林減少で濃度が上昇し地球温暖化を招きます。
京都議定書で削減対象とされた温室効果ガスはCO2、CH4、N2O、HFCs、PFCs、SF6の6種類、パリ協定ではNF3が追加され7種類です。CO2は寄与率が最大ですが、メタンはCO2の約25倍、N2Oは約300倍の温室効果係数を持ちます。看護の視点では気候変動が熱中症、感染症(デング熱・マラリア)、アレルギー疾患の増加に影響することも覚えておきましょう。
代表的な温室効果ガスであるCO2を選択できるかを問う環境と健康の必修問題です。
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