働き盛り男性の3人に1人が肥満?国民健康・栄養調査のキホン
看護師国家試験 第106回 午後 第2問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因
国試問題にチャレンジ
平成25年(2013年)の国民健康・栄養調査による40歳代男性の肥満者の割合に最も近いのはどれか。
- 1.15%
- 2.35%
- 3.55%
- 4.75%
対話形式の解説
博士
今日は平成25年の国民健康・栄養調査から、40歳代男性の肥満者の割合を取り上げるぞ。まずそもそも「肥満」の定義は知っておるかな?
アユム
BMIが25以上だと肥満って習いました。計算式は体重÷身長の2乗でしたよね。
博士
その通り!日本肥満学会の基準では、BMI25kg/m²以上を肥満としておる。WHOは30以上を肥満としておるが、日本人は欧米人より低いBMIでも生活習慣病リスクが高いため独自基準になっておるのじゃ。
アユム
なるほど、基準が違うんですね。で、40代男性の肥満割合はどのくらいなんですか?
博士
平成25年のデータでは34.9%、つまり約35%じゃった。選択肢2が正解じゃな。
アユム
え、3人に1人以上が肥満なんですか?想像以上に多いですね…。
博士
うむ。男女・年代別で見ると、男性は40歳代が最も肥満率が高く、次いで50歳代も高め。女性は60歳代・70歳代で肥満率が上がる傾向があるのじゃ。
アユム
男女で年代のピークがずれるんですね。どうして男性は40代がピークなんですか?
博士
働き盛りで運動不足、外食や飲酒の機会が多い、ストレスによる過食など複合要因じゃ。さらに加齢による基礎代謝の低下も重なり、体重が増えやすくなるのじゃよ。
アユム
だから40歳から特定健診が始まるんですね。
博士
鋭いのう。40歳以上を対象とする「特定健康診査・特定保健指導(メタボ健診)」は、まさにこの年代のメタボリックシンドローム予防が狙いじゃ。腹囲・血圧・血糖・脂質で階層化し、保健指導につなげる仕組みじゃな。
アユム
肥満って、どんな病気のリスクになるんですか?
博士
2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、脳心血管疾患、脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群、変形性関節症、一部のがんなど多岐にわたる。内臓脂肪型肥満は特にメタボの中核じゃぞ。
アユム
たくさんありますね…予防の看護ってどんなことをするんですか?
博士
食事・運動指導に加え、行動変容ステージモデルを活用した段階的な介入が重要じゃ。いきなり「痩せなさい」ではなく、本人の準備性に合わせて動機づけを行うのがポイントじゃな。
アユム
単なる数字の暗記じゃなくて、背景の保健指導まで押さえておくべきなんですね。
POINT
平成25年国民健康・栄養調査における40歳代男性の肥満者(BMI25以上)の割合は34.9%で、「約35%」が正解です。男性の肥満は40歳代でピークとなり、女性より全年代で高い傾向があります。この年代は特定健診・特定保健指導の対象年齢に重なり、生活習慣病予防対策の中核を担う世代です。看護師は、肥満を単なる数値としてではなく、糖尿病・高血圧・脳心血管疾患など下流のリスクにつながる健康課題として捉え、行動変容を支援する視点を持つことが重要です。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:平成25年(2013年)の国民健康・栄養調査による40歳代男性の肥満者の割合に最も近いのはどれか。
解説:正解は 2 です。平成25年国民健康・栄養調査では、40〜49歳男性のBMI25kg/m²以上(肥満)の割合は34.9%で、約35%に相当します。男性の肥満者割合は各年代で女性よりも高く、なかでも40歳代でピークとなる傾向が長年続いています。生活習慣病リスクが高まる働き盛りの男性への肥満対策が、健康日本21など国の重点課題となっている背景を理解しておきましょう。
選択肢考察
-
× 1. 15%
20歳代女性の肥満者割合などがこの水準に近いが、働き盛り男性では低すぎる。40歳代男性は生活習慣病リスクが最も高まる年代であり、この値とは乖離する。
-
○ 2. 35%
平成25年国民健康・栄養調査の40〜49歳男性の肥満者(BMI≧25)の割合34.9%と合致。男性の肥満は40歳代がピークであることを覚えておきたい。
-
× 3. 55%
日本人成人男性の約半数が肥満ということになり過大。日本はWHO基準(BMI≧30)ではなく25以上を肥満とする独自基準でも、この水準には達していない。
-
× 4. 75%
いずれの年代・性別でもこの水準に達することはなく、明らかに不適切。
日本肥満学会の基準ではBMI25kg/m²以上を「肥満」、35以上を「高度肥満」と定義する(WHOは30以上を肥満とするためズレがある点に注意)。国民健康・栄養調査の近年の傾向では、男性の肥満者割合は30%前後で横ばいまたは微増、女性は20%前後でおおむね安定。特に40歳代男性は肥満・糖尿病・メタボリックシンドロームのリスクが集中する年代で、40歳以降に行う特定健診・特定保健指導(いわゆるメタボ健診)の対象年齢と一致することも押さえておくと理解が深まる。
国民健康・栄養調査の基本的な数値、特に働き盛り男性の肥満者割合の大まかな水準を問う必修問題。「40代男性は約3人に1人が肥満」というキーフレーズで覚える。
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