疾病予防の3段階 〜二次予防ってどれ?〜
看護師国家試験 第108回 午前 第1問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因
国試問題にチャレンジ
疾病や障害に対する二次予防はどれか。
- 1.早期治療
- 2.予防接種
- 3.生活習慣の改善
- 4.リハビリテーション
対話形式の解説
博士
今日は予防医学の基本、一次予防・二次予防・三次予防について勉強するぞ。
サクラ
はい、博士!国試でよく出るって聞きました。
博士
そうじゃ。公衆衛生学のリーベルとクラークという学者が提唱した分類で、疾病の自然史に沿って3段階に分けるんじゃ。
サクラ
自然史、ですか?
博士
健康→発症前(感受性期)→発症→経過→回復・死亡、という疾病の流れのことじゃ。一次予防は健康な人が病気にならないようにする段階、二次予防は早期発見・早期治療、三次予防はリハビリや再発防止じゃな。
サクラ
なるほど!じゃあ選択肢を見てみます。1の早期治療は…まさに二次予防そのものですね。
博士
その通り!正解は1じゃ。早期治療は、検診などで早期発見した疾病に対して速やかに治療を始め、重症化や合併症、機能障害を防ぐ活動のこと。がん検診で見つかった早期がんの手術治療などが典型例じゃな。
サクラ
2の予防接種はどうでしょう?
博士
予防接種は感染そのものを防ぐ特殊予防で、一次予防に分類される。麻疹や風疹、インフルエンザなどのワクチンが代表例じゃ。
サクラ
3の生活習慣の改善は?病気の進行を抑える意味もありそうですが…
博士
良い視点じゃが、生活習慣の改善は基本的に「病気になる前」の健康増進として扱うので一次予防じゃ。食事・運動・禁煙・節酒などがこれに当たる。メタボ健診の保健指導もここに入る。
サクラ
4のリハビリテーションは三次予防ですね!
博士
正解じゃ。脳卒中後の運動機能回復訓練、心筋梗塞後の心臓リハビリ、がん治療後の就労支援など、機能回復と社会復帰を目指すのが三次予防じゃ。
サクラ
覚え方のコツはありますか?
博士
「防ぐ・見つけて治す・戻す」で覚えると良い。一次は防ぐ、二次は見つけて治す、三次は元の生活に戻す、という流れじゃ。
サクラ
他にも二次予防の具体例はありますか?
博士
特定健診、がん検診、人間ドック、学校健診、事業所健診など、スクリーニング全般が二次予防の柱じゃ。発見後の早期治療までセットで考えると理解しやすい。
サクラ
ありがとうございます!これで予防の段階がしっかり整理できました。
POINT
予防医学は一次予防(健康増進・特殊予防)、二次予防(早期発見・早期治療)、三次予防(リハビリ・再発防止)の3段階に分類されます。早期治療は疾病の初期段階で重症化を防ぐ二次予防の代表例で、がん検診後の治療などが該当します。予防接種と生活習慣改善は一次予防、リハビリテーションは三次予防であり、この分類は必修問題で頻出するため確実に区別できるようにしておきましょう。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:疾病や障害に対する二次予防はどれか。
解説:正解は1です。公衆衛生における予防医学は、疾病の自然史に沿って一次予防・二次予防・三次予防の3段階に分類されます(リーベル&クラークの分類)。一次予防は健康な段階で疾病の発生そのものを防ぐ段階で、健康増進(生活習慣改善、健康教育)や特殊予防(予防接種、環境対策)が該当します。二次予防は発症初期に疾病を発見し、早期に治療介入することで重症化や合併症を防ぐ段階で、がん検診・特定健診・人間ドックなどのスクリーニングと、そこで発見された疾病に対する早期治療が該当します。三次予防は既に発症し治療を受けた患者に対して、機能回復や再発防止、社会復帰を目指す段階で、リハビリテーションや患者教育、再発予防の服薬指導などが該当します。設問の「早期治療」はまさに二次予防の中核をなす概念であり、早期発見とセットで「早期発見・早期治療」という形で頻出します。
選択肢考察
-
○ 1. 早期治療
早期治療は疾病が発症した初期段階で医療介入を行い、重症化や合併症、機能障害を未然に防ぐ活動であり、二次予防の代表例です。早期発見と対になる概念として押さえます。
-
× 2. 予防接種
予防接種は病原体への感染そのものを防ぐ特殊予防であり、健康な段階での発症予防に該当するため一次予防です。
-
× 3. 生活習慣の改善
食事・運動・禁煙などの生活習慣改善は疾病の発症リスク因子を取り除く健康増進活動で、一次予防に分類されます。
-
× 4. リハビリテーション
リハビリテーションは発症・治療後の機能回復や社会復帰を目的とする活動で、三次予防に該当します。
予防の3段階は必修で頻出です。語呂で覚えるなら「一次は防ぐ(予防接種・生活改善)、二次は見つけて治す(検診・早期治療)、三次は戻す(リハビリ・再発防止)」。がん検診は代表的な二次予防、メタボ健診での保健指導は一次予防寄りですが、受診後の治療介入があれば二次予防の要素を含みます。
予防医学における一次・二次・三次予防の区分を理解し、早期治療が二次予防に該当することを判別できるかが問われています。
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