日本人のつらさランキング 国民生活基礎調査の読み方
看護師国家試験 第109回 午前 第25問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因
国試問題にチャレンジ
平成 28 年( 2016 年)の国民生活基礎調査で、男性の有訴者の症状が最も多いのはどれか。
- 1.腰痛
- 2.もの忘れ
- 3.体がだるい
- 4.目のかすみ
- 5.手足の関節が痛む
対話形式の解説
博士
今日は国民生活基礎調査について学ぶぞ。看護師国試では統計もよく出題されるからな。
サクラ
国民生活基礎調査って何を調べてるんですか?
博士
厚生労働省が毎年実施する基幹統計で、世帯・所得・健康・介護・貯蓄の情報を集めておる。3年に1度の大規模調査と、間の年の小規模調査に分かれるのじゃ。
サクラ
健康に関してはどんなことがわかるんですか?
博士
代表的なのが有訴者率と通院者率じゃな。有訴者率は「病気やけがで自覚症状のある人」の割合、通院者率は「実際に医療機関にかかっている人」の割合じゃ。
サクラ
自覚症状で男性に一番多いのは何ですか?
博士
それが今日の問題じゃ。平成28年調査では男性は腰痛が1位、2位が肩こりじゃな。
サクラ
女性は違うんですか?
博士
女性は肩こりが1位、腰痛が2位。男女で逆転するのがポイントじゃ。
サクラ
なんで男女で順位が違うんでしょう?
博士
仕事の内容や筋肉量、ホルモンバランスなど諸説あるが、骨格や姿勢習慣の違いが反映されていると考えられておる。
サクラ
他にも上位に入る症状はありますか?
博士
男性では3位がせきやたんが出る、4位が鼻がつまる・鼻汁が出る、5位が手足の関節が痛むじゃ。女性では3位が手足の関節が痛む、4位が体がだるい、5位が頭痛や腰のしびれあたりがランクインするぞ。
サクラ
「もの忘れ」や「目のかすみ」もよく聞きますが、トップには来ないんですね。
博士
高齢者では上がるが、全年齢平均では上位に食い込まないのじゃ。
サクラ
この統計、看護師が覚えて何に役立つんですか?
博士
地域看護や保健指導の現場では、住民がどのような健康課題を抱えているかを把握することが出発点になる。ランキングを知っていれば、予防教育や外来トリアージで「またこの訴えか」と患者像をイメージできるからの。
サクラ
数字の暗記ではなく、臨床と結びつけて覚えるといいんですね。
博士
その通り。統計は生活実態を映す鏡、看護のレンズを磨く道具と考えて学ぶとよいぞ。
POINT
国民生活基礎調査は厚生労働省が実施する基幹統計で、世帯・所得・健康・介護などを広く把握します。平成28年調査における有訴者の自覚症状では、男性1位が腰痛、2位が肩こり、女性1位が肩こり、2位が腰痛と、男女で順位が入れ替わるのが特徴です。有訴者率は年齢とともに上昇し、高齢化を背景に全体としても高値傾向にあります。看護師国試では男女別順位や通院者率との違いが問われやすく、地域の健康課題を把握する基礎データとして、順位だけでなく背景にある生活・就業環境まで意識して学ぶと理解が深まります。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:平成 28 年( 2016 年)の国民生活基礎調査で、男性の有訴者の症状が最も多いのはどれか。
解説:正解は 1 です。平成28年(2016年)の国民生活基礎調査によると、男性の有訴者の自覚症状で最も多いのは腰痛である。以下、肩こり、せき・たんが出る、鼻がつまる・鼻汁が出る、手足の関節が痛む、と続く。女性では肩こりが第1位、腰痛が第2位で、男女で順位が入れ替わる点が出題ポイントとなる。
選択肢考察
-
○ 1. 腰痛
平成28年国民生活基礎調査で男性の自覚症状1位。中高年を中心に筋骨格系由来の腰痛が多数を占める。
-
× 2. もの忘れ
加齢に伴い増加するが、男性有訴者の上位項目(1〜5位)には含まれない。
-
× 3. 体がだるい
女性ではやや上位に入ることもあるが、男性ではトップには至らない。
-
× 4. 目のかすみ
高齢者で増えるが、男性有訴者の全年齢平均では上位5位に食い込まない。
-
× 5. 手足の関節が痛む
男性では第5位、女性では第3位。変形性関節症などを背景とするが、首位ではない。
国民生活基礎調査は厚生労働省が毎年実施し、3年ごとに大規模調査を行う国の基幹統計で、世帯・所得・健康・介護の各票から構成される。有訴者率とは「病気やけがなどで自覚症状のある者」の人口1,000人あたりの割合を指し、年齢が上がるほど高くなる。平成28年の男性1位が腰痛、女性1位が肩こりという関係は長年変わらないパターンで、国試では繰り返し出題されている。令和元年調査以降の最新値も確認しておくとよい。
国民生活基礎調査における有訴者の自覚症状の男女別順位、特に男性1位が「腰痛」であることを記憶しているかを問う頻出統計問題。
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