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健康寿命の定義を押さえよう

看護師国家試験 第111回 午後 第9問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因

国試問題にチャレンジ

111回 午後 第9問

世界保健機関〈WHO〉が平成12年(2000年)に提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」はどれか。

  1. 1.健康寿命
  2. 2.健康余命
  3. 3.平均寿命
  4. 4.平均余命

対話形式の解説

博士 博士

今日は健康寿命について学ぶぞ。WHOが2000年に提唱した重要な概念じゃ。

サクラ サクラ

健康寿命とは何ですか。

博士 博士

『健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間』と定義されておる。英語ではHealthy Life Expectancy、略してHALEじゃ。

サクラ サクラ

なぜ平均寿命と別に考える必要があるんですか。

博士 博士

平均寿命が延びても、寝たきりや要介護の期間が長ければ生活の質は低い。健康で自立した期間を延ばすことが重要になる。

サクラ サクラ

日本の健康寿命はどのくらいですか。

博士 博士

2019年時点で男性72.68歳、女性75.38歳じゃ。平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳なので、差は男性約8.7年、女性約12.1年ある。

サクラ サクラ

この差が短いほどよいわけですね。

博士 博士

その通り。健康日本21(第二次)では、健康寿命の延伸と健康寿命と平均寿命の差の短縮が目標に掲げられておる。

サクラ サクラ

選択肢2の健康余命とは違うんですか。

博士 博士

健康余命はある年齢の人があと何年健康で過ごせるかの期待値じゃ。健康寿命とは算出方法と意味が異なる。

サクラ サクラ

選択肢3の平均寿命は。

博士 博士

0歳児の平均余命のことじゃ。健康状態は問わず、何歳まで生きられるかを示す。

サクラ サクラ

選択肢4の平均余命は。

博士 博士

ある年齢の人があと何年生きるかの期待値じゃ。55歳なら『55歳の平均余命』のように使う。

サクラ サクラ

では正解は選択肢1ですね。

博士 博士

その通り。2000年WHO提唱=健康寿命とセットで覚えるとよい。

サクラ サクラ

健康寿命を延ばすには何が重要ですか。

博士 博士

生活習慣病予防、介護予防、転倒予防、認知症予防、社会参加の促進などが重要じゃ。フレイル・サルコペニア対策も含まれる。

サクラ サクラ

看護師の役割は大きいですね。

博士 博士

保健指導、特定保健指導、地域包括ケア、訪問看護など多くの場面で関わる。

サクラ サクラ

算出方法はどうなっていますか。

博士 博士

日本では国民生活基礎調査のデータをもとに『日常生活に制限のない期間の平均』として算出するのが一般的じゃ。

サクラ サクラ

WHOの提唱年も覚えておきます。

博士 博士

2000年じゃな。必修問題では年号と定義がセットで問われやすい。

POINT

健康寿命はWHOが2000年に提唱した概念で、健康上の問題で日常生活が制限されずに生活できる期間を指します。2019年の日本では男性72.68歳、女性75.38歳で、平均寿命との差は男性約8.7年、女性約12.1年です。健康日本21では健康寿命延伸が目標で、生活習慣病予防・介護予防・認知症予防などが重要施策です。平均寿命・平均余命・健康余命との違いも整理しましょう。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:世界保健機関〈WHO〉が平成12年(2000年)に提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」はどれか。

解説:正解は 1 です。WHOは2000年に『健康寿命(Healthy Life Expectancy:HALE)』を提唱し、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義しました。日本では『健康日本21(第二次)』で健康寿命の延伸が目標とされており、2019年時点で男性72.68歳、女性75.38歳、平均寿命との差は男性約8.7年、女性約12.1年です。この差の短縮が超高齢社会における重要課題とされます。

選択肢考察

  1. 1.  健康寿命

    WHOが2000年に提唱した概念で、健康上の問題で日常生活が制限されずに生活できる期間と定義されています。

  2. × 2.  健康余命

    健康余命はある年齢の人が今後何年健康で過ごせるかの期待値で、健康寿命とは別の指標です。

  3. × 3.  平均寿命

    平均寿命は0歳児の平均余命のことで、健康上の制限の有無を考慮しない指標です。

  4. × 4.  平均余命

    平均余命はある年齢の人があと何年生きられるかという期待値で、健康状態は考慮しません。

健康寿命は、介護保険データや国民生活基礎調査、DALY(障害調整生命年)などから算出されます。日本では3指標があり、『日常生活に制限のない期間の平均』が主に用いられます。平均寿命との差を縮めるため、生活習慣病予防、介護予防、転倒予防、認知症予防などが重要施策となります。

WHOが2000年に提唱した『健康寿命』の定義を正しく理解しているかを問う問題です。