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循環式浴槽から発生する感染症は?レジオネラを学ぼう

看護師国家試験 第103回 午後 第2問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第2問

循環式浴槽の水質汚染によって発生するのはどれか。

  1. 1.B型肝炎(hepatitisB)
  2. 2.マラリア(malaria)
  3. 3.レジオネラ肺炎(legionella pneumonia)
  4. 4.後天性免疫不全症候群〈AIDS〉(acquired immunodeficiency syndrome)

対話形式の解説

博士 博士

温泉や24時間風呂で集団感染が起きたニュース、聞いたことあるかな?

アユム アユム

はい、温泉施設でお年寄りが肺炎になったという話を聞いたことがあります。

博士 博士

それがレジオネラ肺炎なんだよ。今日は循環式浴槽の水質汚染で発生する感染症について見ていこう。

アユム アユム

選択肢にはB型肝炎、マラリア、レジオネラ肺炎、AIDSがありますね。

博士 博士

まず、B型肝炎とAIDSは血液や体液を介する感染症だから水質汚染とは関係ないよね。

アユム アユム

マラリアはどうですか?

博士 博士

マラリアはハマダラ蚊が媒介する熱帯感染症で、これも水質汚染とは違うね。

アユム アユム

じゃあ正解は3番のレジオネラ肺炎ですね!

博士 博士

その通り!レジオネラ菌は土壌や河川にもともと存在する菌だけど、循環式浴槽や加湿器、冷却塔の水で増殖しやすいんだ。

アユム アユム

どうやって人にうつるんですか?

博士 博士

水しぶき、つまりエアロゾルを吸い込むことで肺に入って感染するんだ。人から人へはうつらないよ。

アユム アユム

予防方法はありますか?

博士 博士

塩素消毒の徹底と定期清掃、それに60℃以上の貯湯が大切。20〜50℃で増殖しやすい菌だからね。

アユム アユム

高齢者や免疫力が低い人は重症化しやすそうですね、注意します。

POINT

循環式浴槽の水質汚染で問題となるのはレジオネラ肺炎です。レジオネラ菌は温水で増殖しやすく、エアロゾルを吸入することで感染しますが、人から人へは伝播しません。塩素消毒や貯湯温度管理など、施設側の予防対策が重要です。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:循環式浴槽の水質汚染によって発生するのはどれか。

解説:正解は 3 です。レジオネラ肺炎は、レジオネラ・ニューモフィラなどのレジオネラ属菌によって引き起こされる肺炎です。土壌や河川に常在する菌ですが、循環式浴槽、加湿器、噴水、冷却塔水など、人工的な温水環境で増殖しやすく、エアロゾル(細かな水しぶき)を吸入することで感染します。人から人への感染はしません。

選択肢考察

  1. × 1.  B型肝炎(hepatitisB)

    B型肝炎ウイルスは血液・体液を介して感染し、母子感染や性的接触、針刺し事故が主な感染経路です。水質汚染で広がる病気ではありません。

  2. × 2.  マラリア(malaria)

    マラリア原虫を媒介するハマダラ蚊に刺されることで感染する熱帯感染症で、水質汚染とは関係ありません。

  3. 3.  レジオネラ肺炎(legionella pneumonia)

    正解です。循環式浴槽の水中で増殖したレジオネラ菌がエアロゾル化し、それを吸入することで肺炎を引き起こします。

  4. × 4.  後天性免疫不全症候群〈AIDS〉(acquired immunodeficiency syndrome)

    HIVによる感染症で、性的接触・血液感染・母子感染が主な経路です。水質を介した感染はしません。

レジオネラ症の予防には、循環式浴槽水の塩素消毒、定期的な清掃、配管のバイオフィルム除去が重要です。20〜50℃で増殖しやすいため、給湯系統では60℃以上での貯湯が推奨されます。集団感染事例も報告されており、保健所への届出対象となっています。

レジオネラ肺炎の感染経路(温水のエアロゾル吸入)を理解しているかを問う問題です。