二酸化硫黄と酸性雨のつながりを理解しよう
看護師国家試験 第107回 午後 第3問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因
国試問題にチャレンジ
大気汚染物質の二酸化硫黄< SO 2 >について正しいのはどれか。
- 1.発がん性がある。
- 2.じん肺を引き起こす。
- 3.酸性雨の原因物質である。
- 4.不完全燃焼によって発生する。
対話形式の解説
博士
今日は大気汚染物質の二酸化硫黄について学ぶのじゃ。
サクラ
SO2ですね。化学式は覚えていますが性質があいまいです。
博士
SO2は硫黄を含む石油や石炭の燃焼で発生する気体じゃ。
サクラ
工場や火力発電所から出るんですね。
博士
その通り。大気中で酸化されH2SO4すなわち硫酸となり雨に溶け込むのじゃ。
サクラ
それが酸性雨ですか。森林や湖沼への影響が心配です。
博士
うむ。建造物の腐食や土壌・水質の酸性化で生態系に深刻な影響を及ぼすのじゃ。
サクラ
人体への影響はどうですか?
博士
気道を刺激し、気管支炎や喘息を悪化させるぞ。四日市ぜんそくの原因として有名じゃ。
サクラ
公害病の歴史に出てきますね。発がん性はあるのでしょうか。
博士
発がん性で問題となるのはベンゼンやアスベストじゃ。SO2は主に刺激性が問題となる。
サクラ
不完全燃焼で発生するのは一酸化炭素ですよね。
博士
そうじゃ。COは無色無臭で極めて危険なのじゃぞ。物質ごとの特徴をしっかり区別しておくのじゃ。
サクラ
他の汚染物質と混同しないよう整理します。
POINT
二酸化硫黄(SO2)は硫黄含有燃料の燃焼で発生し、大気中で硫酸に変化して酸性雨の原因となります。四日市ぜんそくなど呼吸器系の健康被害を引き起こした歴史があります。発がん性はベンゼン、じん肺はアスベスト、不完全燃焼はCOと、各物質の特徴を区別して覚えることが重要です。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:大気汚染物質の二酸化硫黄< SO 2 >について正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。二酸化硫黄(SO2)は硫黄を含む化石燃料の燃焼により発生し、大気中で酸化されて硫酸となり酸性雨の主要原因物質となります。四日市ぜんそくなど公害病の原因物質としても知られ、気管支や粘膜を刺激して呼吸器疾患を引き起こします。
選択肢考察
-
× 1. 発がん性がある。
発がん性で知られる大気汚染物質はベンゼンやアスベスト、ディーゼル排気微粒子などです。SO2は主に気道刺激作用が問題となります。
-
× 2. じん肺を引き起こす。
じん肺は粉じん(シリカ、アスベスト、石炭粉など)の吸入で生じます。SO2は気体で、じん肺の原因物質ではありません。
-
○ 3. 酸性雨の原因物質である。
SO2は大気中で硫酸塩に変換され、窒素酸化物(NOx)とともに酸性雨を引き起こす代表的な物質です。
-
× 4. 不完全燃焼によって発生する。
不完全燃焼で発生するのは一酸化炭素(CO)です。SO2は硫黄含有燃料の燃焼で発生します。
大気汚染に係る環境基準には、SO2のほか、二酸化窒素(NO2)、浮遊粒子状物質(SPM)、微小粒子状物質(PM2.5)、光化学オキシダント、一酸化炭素などが定められています。SO2は高度経済成長期に四日市ぜんそくを引き起こした物質で、現在は排煙脱硫装置などにより大幅に低減されています。
SO2は硫黄含有燃料の燃焼で発生し、酸性雨の原因物質。呼吸器への刺激が特徴です。
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