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住まいが原因の不調?シックハウス症候群の正体

看護師国家試験 第111回 午前 第3問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因

国試問題にチャレンジ

111回 午前 第3問

シックハウス症候群(sick house syndrome)に関係する物質はどれか。

  1. 1.アスベスト
  2. 2.ダイオキシン類
  3. 3.放射性セシウム
  4. 4.ホルムアルデヒド

対話形式の解説

博士 博士

今日はシックハウス症候群について学ぼう。名前は聞いたことがあるかな?

サクラ サクラ

はい、新築の家に入ると体調が悪くなる…というイメージです。

博士 博士

いい着眼点だ。住宅の高気密化や新建材の普及で、室内空気中に化学物質がこもって健康被害を引き起こす症候群なんだ。

サクラ サクラ

具体的にはどんな症状が出るんですか?

博士 博士

頭痛やめまい、目やのどのチカチカ感、吐き気、倦怠感、皮膚炎などが代表的だ。原因から離れると軽快するのも特徴だよ。

サクラ サクラ

原因物質として最も有名なのは何でしょう?

博士 博士

正解は選択肢4のホルムアルデヒドだ。合板や壁紙の接着剤、家具などから揮発して問題になる。

サクラ サクラ

ホルムアルデヒド以外にもあるんですか?

博士 博士

トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼンなど揮発性有機化合物、いわゆるVOCが該当する。厚労省は13物質について室内濃度指針値を定めているよ。

サクラ サクラ

他の選択肢はどうして違うんですか?

博士 博士

アスベストは建材に含まれる天然繊維で、長期吸入で肺がんや悪性中皮腫を起こすが、シックハウス症候群ではない。

サクラ サクラ

ダイオキシン類は?

博士 博士

主に焼却炉から発生する有機塩素化合物で、発がん性や内分泌撹乱作用が問題視される。室内空気汚染としては別カテゴリーだね。

サクラ サクラ

放射性セシウムも違うんですね。

博士 博士

そう、原発事故などで放出される放射性物質で、被曝による健康影響が課題だ。化学物質による室内空気汚染とは全く別物だよ。

サクラ サクラ

予防や対策はどうすればいいですか?

博士 博士

換気が基本だ。2003年の建築基準法改正で24時間換気設備の設置が義務化され、ホルムアルデヒドの放散量が少ない建材(F☆☆☆☆等級)を使う工夫もされている。

サクラ サクラ

新築やリフォーム後はしばらく換気を続けることが大切なんですね!

POINT

シックハウス症候群は住宅内の化学物質などによる室内空気汚染で起こる健康障害で、代表的原因物質はホルムアルデヒドです。合板や接着剤から揮発し、高気密住宅では濃度が上昇しやすくなります。2003年の建築基準法改正で換気設備設置と使用制限が導入されました。アスベスト・ダイオキシン・放射性セシウムは別の健康問題の原因物質であり区別して覚えましょう。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:シックハウス症候群(sick house syndrome)に関係する物質はどれか。

解説:正解は 4 です。シックハウス症候群とは、住宅の高気密化・高断熱化に伴い、建材や家具・接着剤・塗料から揮発する化学物質、カビ、ダニなどが室内空気を汚染することで、居住者に頭痛・めまい・目やのどの刺激感・倦怠感などの健康障害を引き起こす症候群の総称です。代表的な原因物質がホルムアルデヒドで、合板や壁紙の接着剤に用いられ、常温でガス化しやすい性質があります。このほかトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼンなどの揮発性有機化合物(VOC)も原因となります。厚生労働省は室内濃度指針値を13物質について設定し、2003年施行の改正建築基準法ではホルムアルデヒドとクロルピリホスの使用制限、機械換気設備の設置義務化などの規制が行われました。

選択肢考察

  1. × 1.  アスベスト

    アスベスト(石綿)は天然の鉱物繊維で、長期曝露により肺がん・悪性中皮腫・石綿肺の原因となりますが、シックハウス症候群の原因物質ではありません。

  2. × 2.  ダイオキシン類

    ダイオキシン類は廃棄物焼却などで発生する有機塩素化合物で、発がん性や内分泌撹乱作用が問題となりますが、室内空気汚染によるシックハウス症候群の主因ではありません。

  3. × 3.  放射性セシウム

    放射性セシウムは核分裂に伴い生じる放射性物質で、被曝による発がんリスクが問題となりますが、シックハウス症候群とは無関係です。

  4. 4.  ホルムアルデヒド

    ホルムアルデヒドは合板や接着剤から揮発する代表的な化学物質で、シックハウス症候群の最も有名な原因物質です。

厚労省は13物質の室内濃度指針値を定めており、ホルムアルデヒド・トルエン・キシレンなどが代表例です。対策は換気、低VOC建材(F☆☆☆☆等級)の使用、24時間換気システムの設置が基本です。化学物質過敏症との違いも意識しておきましょう。

シックハウス症候群の代表的な原因物質がホルムアルデヒドであることを理解しているかを問う問題です。